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伊藤 義之; 松島 怜達; 佐藤 史紀
QST-M-8; QST Takasaki Annual Report 2016, P. 69, 2018/03
東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、低レベル放射性廃液をセメント固化し廃棄体を作製することを計画している。本研究では、作製したセメント固化体からの水素発生量を検討するため、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト60線照射施設にて、セメント試料の線照射試験を行い、水素生成G値を測定した。その結果、スラリ固化体(充てん率1050wt%)のG値は、約0.03(n/100eV)であり、スラリ廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ半分に低下した。硝酸イオンは、水素生成を抑制する効果があり、スラリ中に含まれる硝酸塩の影響でG値は低下したと考えられる。また、炭酸塩固化体(充てん率10wt%)のG値は、約0.14(n/100eV)であったが、20wt%や30wt%の炭酸塩固化体では、それよりも低いG値であった。XRD結果から、塩の充てん率が高くなるほど、NaCOを含んだセメント生成物(Pirssonite)が多く見られ、NaCOのG値は、CaCOよりも小さいため、20wt%や30wt%の炭酸塩固化体のG値は小さくなったと考えられる。
福永 栄*; 横山 英一*; 荒井 和浩*; 朝野 英一*; 千手 隆史*; 工藤 章*
JNC TJ8400 2000-030, 54 Pages, 2000/02
100%(乾燥密度1.6g/cm)のNa型ベントナイト成型体における微生物透過は、これまでの試験結果から想定されるように、微生物の移動は検知されなかった。100%(乾燥密度1.6g/cm)のCa型化ベントナイト成型体における微生物透過試験も大腸菌は導入部以外には検知されず、菌の移動は検知されなかった。強い還元性環境下(Eh=-500mV)でのベントナイトとNp、Puとの分配係数(Kd)への滅菌処理による影響は見られなかった。PuとNpは共に酸性側とアルカリ側でKd値が上がる傾向を示した。特にPuは、pH=36付近では、Kd値が100ml/g程度なのに対し、pH=13付近では、生菌条件で40万ml/g以上の値を示している。このように、非常に高いKd値を示した理由として、Puが水酸化物沈澱を形成したことが考えられる。
福永 栄*; 横山 英一*; 荒井 和浩*; 朝野 英一*; 千手 隆史*; 工藤 章*
JNC TJ8400 2000-029, 36 Pages, 2000/02
100%(乾燥密度1.6g/cm3)のNa型ベントナイト成型体における微生物透過は、これまでの試験結果から想定されるように、微生物の移動は検知されなかった。100%(乾燥密度1.6g/cm3)のCa型化ベントナイト成型体における微生物透過試験も大腸菌は導入部以外には検知されず、菌の移動は検知されなかった。強い還元性環境下(Eh=-500mV)でのベントナイトとNp、Puとの分配係数(Kd)への滅菌処理による影響は見られなかった。PuとNpは共に酸性側とアルカリ側でKd値が上がる傾向を示した。特にPuは、pH=36付近では、Kd値が100ml/g程度なのに対し、pH=13付近では、生菌条件で40万ml/g以上の値を示している。このように、非常に高いKd値を示した理由として、Puが水酸化物沈澱を形成したことが考えられる。
馬場 恒孝; 松本 潤子; 村岡 進
Cement Concrete Research, 22, p.381 - 386, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.1(Construction & Building Technology)低レベル廃棄物セメント固化体中に含まれる長半減期核種の1つであるCの浸出挙動を解明するために、COが存在しない雰囲気での20C、64日間までの静的浸出実験(MCC-1法)を実施した。試料として、Cを2.810(Bq/g-固化体)で含有させた円柱状セメント固化体を用いた。実験の結果、浸出開始4日目までは固化体表層部に存在するCが水の侵入にともない急速に水中に出、浸出液中C濃度は高くなり、その後20日まではセメントから溶出したCaとの反応で(ヤルサイトの形成)、急激に液中濃度が低下することがわかった。また、20日目以降はpHの増加とともにC濃度は徐々に増加する。これらの浸出挙動は地球化学計算コード、PHREEQEによる計算によっても説明できることがわかった。
下岡 謙司
JAERI-M 89-156, 61 Pages, 1989/10
土壌充填材の持つ放射性核種閉じ込め性能を確認する試験を、「人工バリア安全性実証試験」の一環としてコンクリートピット中で実施した。一つは土壌充填材の表面に放射性水溶液を散布した試験であり、もう一つは、土壌充填材中に放射性廃棄物模擬セメント固化体を埋設した試験である。これらの土壌充填材の表面には、降雨量相当の水が2年間にわたって散布された。これらの試験結果に基づき、コンクリートピット中に充填された土壌中における水分移動及び放射性核種移動の解析を実施した。本報告書は、この実証試験に基づく土壌充填材中での水分移動ならびに放射性核種移動の解析手法およびその解析結果について述べたものである。ここで述べたオイラー・ラグランジェ手法は土壌充填材中のCs、SrおよびCoの移行シミュレーションに有効な方法であることが確認された。
関 晋
JAERI-M 8392, 16 Pages, 1979/08
放射性廃液セメント均一固化体の品質検査のため、実規模固化体用超音波試験装置を使って、ドラム缶詰めセメント均一固化体の超音波伝播速度を測定し、同組成固化体の一軸圧縮強度と対応させた。得られた主な結果は次の通りである。1)ドラム缶詰めセメント均一固化体の超音波伝播速度と同種固化体の一軸圧縮強度との間には、直線関係があった。海洋処分用セメント固化体の一軸圧縮強度として必要な150kg/cm以上の値に対応する超音波伝播速度は、3200m/sec以上であった。2)一軸圧縮強度推定に関して、超音波試験法と反発硬度法との比較を行い、両方式を併用することを提案した。3)ドラム缶詰めセメント固化体内の欠陥がよく見つけられ、欠陥の位置と存在についても知ることができる。
伊藤 彰彦
保健物理, 14(3), p.197 - 201, 1979/00
USEPAが1974年以来実施している放射性廃棄物海洋処分サイトの調査を概観し、回収された廃棄物パッケージの解体調査結果について述べた。
松鶴 秀夫; 和達 嘉樹; 伊藤 彰彦
JAERI-M 6749, 16 Pages, 1976/10
放射性廃棄物の処分法の研究の一環として、放射性廃棄物のセメント固化体からの放射性核種の浸出を検討してきたが、本報では、セメント固化体が破砕した場合の浸出性を求めるべく、粉砕試料からのCsの浸出量はかなり高く、概念30~80%にも達することが明らかとなった。天然ゼオライトを含有せるセメント固化体では、一方、浸出量は極めて低く、1~0.1%程度であり、固化体が破砕した場合においても、この固化体が高い安全性を保持することが明らかとなった。
松鶴 秀夫; 比佐 勇; 大内 康喜; 森山 昇; 和達 嘉樹; 伊藤 彰彦
JAERI-M 6457, 11 Pages, 1976/03
放射性廃棄物セメント固化体の海洋処分にあたって、その安全性を評価するため、放射性核種の浸出量と供試体の表面積-体積比との関係を調べた。CsおよひCoを用いて、表面積-体積比を変化させて浸出比を求めた。その結果、CsおよひCoのいずれの場合も、浸出比と表面積-体積比との関係は比例関係にあり、平面拡散源モデルから導かれる拡散式から予想されるものと一致した。以上に得られた知見に基づいて、IAEAサイズ(4.5cm4.4cm)の供試体を用いて得た浸出挙動から、200lドラム缶大のセメント固化体の浸出挙動の予測する。
江村 悟; 阿部 博俊*
原子力工業, 20(1), p.25 - 32, 1974/01
放射性廃棄物の試験的海洋処分に備え、原子力発電所から発生する低レベル廃棄物のセメント固に関する技術開発が進められている。本報では、電力中央研究所が数年 進めてきているセメント固化体の作成技術、品質管理技術、高水圧下の力学的挙動などの成果ならびに原研が実施、計画中のセメント固化体からのRI浸出試験を中心に、乾燥による減容、アスファルト固化、プラスチック固化の開発現状を紹介した。「原子力工業」1月号の特集-「放射性廃棄物処理処分の問題点」5編のうちの1編として依頼されたものである。
伊藤 義之; 松島 怜達; 佐藤 史紀; 小島 順二
no journal, ,
東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、低レベル放射性廃液の処理により発生するスラリ廃液及び炭酸塩廃液をセメント固化し廃棄体を作製することを計画している。本研究では、作製したセメント固化体からの水素発生量を検討するため、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト60線照射施設にて、セメント試料の線照射試験を行い、水素生成G値(G(H))を測定した。その結果、スラリ固化体(充てん率1050wt%)のG(H)は、約0.04であり、スラリ廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ半分に低下した。また、炭酸塩固化体(充てん率1030wt%)のG(H)は、約0.05であり、炭酸塩廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ1/3に低下した。炭酸塩固化体のG(H)がスラリ固化体の値よりも高かった要因として、炭酸塩廃液中の炭酸イオンは、水の放射線分解で生成する水素ガス発生量を増加させる作用がある一方、スラリ廃液中に含まれる硝酸イオンは、水素ガス発生量を減少させる作用があるためと考えられる。
伊藤 義之; 松島 怜達; 佐藤 史紀; 齋藤 恭央
no journal, ,
東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、3種類の廃液(スラリ廃液, リン酸塩廃液, 炭酸塩廃液)をセメント固化し廃棄体とすることを計画しており、セメント固化設備の設計(安全性評価)では、セメント固化体から発生する水素ガス発生量を評価する必要がある。このため、模擬のセメント固化体を用いた線照射試験を行い、各固化体の水素生成G値を測定した。その結果、スラリ固化体のG値は、約0.03、炭酸塩固化体0.020.14、リン酸塩固化体0.210.37(/100eV)であり、水素生成G値は、固化する廃液成分やその充てん率によって異なってくることが分かった。
佐藤 史紀; 松島 怜達; 伊藤 義之; 齋藤 恭央
no journal, ,
東海再処理施設内の低放射性廃棄物処理技術開発施設で作製予定のセメント固化体について、放射線による水素ガス発生量を評価するため、模擬セメント固化体を作製して水素生成G値を測定した。
高橋 裕太; 谷口 拓海; 黒木 亮一郎; 大杉 武史
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃炉作業で生じる汚染水処理二次廃棄物をセメントやガラス等の代表的な材料で作製した固化体について、今後の処分を考慮し浸出試験方法の整理及び共通評価を実現するための検討を行った。最初に処分環境、浸出試験方法の詳細な調査を実施し、代表的な試験方法を選定した。試験方法間の共通評価を目的として液相の通液量、pH、温度を指標として浸出試験を行った。